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【初心者必見】元証券マンが語る株式投資で失敗しない3つの方法
【プロフィール】 さわっち(本名:澤 圭太郎) 野村證券で11年間の勤務を含め計16年間の証券営業を経験。国際テクニカルアナリストの資格も保有。退職後、本格的に株式投資を開始。その知識・経験から株式投資で必要な知識や本当に知っておくべきことをブログを通じて発信しています。既に投資をされている方や、これから投資を考えている方に少しでも有益な情報をお届けしてまいります。 運営ブログ:Classical Taste 投資・マネーなどを簡単解説しています。 資格:国際テクニカルアナリスト連盟 検定テクニカルアナリスト (Master of Financial Technical Analysis、MFTA®) *テクニカルアナリストでの最上位資格
さわっちです。
今回は株式投資で失敗しない3つの方法を解説していきます。
・株式投資を始めたが続いている
・これから株式投資を始めたいが、損をするのが怖い
・株式投資で成功するための知識を習得したい
こんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
さわっちは株式投資で成功も失敗もたくさんしてきました。
しかし大手証券会社に長年勤務後、自身で実際に株式投資を経験してきたからこそ分かることがあります。
残念ながら、他のブログやサイトで株式投資のノウハウや成功法などの記事はたくさんありますが、一般的な理論だけで中身が薄く、実体験が伴っていないものばかりです。
今回解説する3つの方法は、株式投資を実践する上で必ず役立つものです。
株式投資で失敗したくないと考えていらっしゃる方は、ぜひこの記事を参考にしていただければ幸いです。
【その1】ザラ場(取引時間中)に売買しない
「ザラ場(取引時間中)に売買しないってどういうことなの?」と思われたのではないでしょうか。
株式市場での取引時間は通常、前場(9:00〜11:30 ) と後場(12:30〜15:00 ) です。
この取引時間内に売りと買いが交錯し株価が成立しますが、売買の発注はこの時間内に行わないことが大切です。
つまり株価が動いている時に売買の発注はしない。
売買の発注は原則、寄付前(当日AM9:00まで)に行うことが株式投資で失敗しない大きな第一歩です。
なぜ取引時間中に売買してはいけないのでしょうか。
それは株価が上下に動くのを見ると感情に支配され、冷静な判断が難しくなるからです。
【売りの失敗例】
例えば、取引時間中に大量の売りが突然発生し、気配値が下がり、みるみる株価が下がるということがあります。
それを見て何らかの悪材料が出たのではないかと考えます。
しかし、情報を探っても理由はよく分からず、
「これ以上損失が増えると怖いし、とにかく売ることが大事だ」と判断し、あわてて売り注文を出します。
売却が成立して一安心していると、今度は逆に株価が上昇し、結局、急落前の株価に戻ってしまいました。
【買いの失敗例】
以前から注目していた銘柄Aあって、安くなったタイミングで買いたいと準備していました。
ところが、突然その銘柄Aの株価が動き出しました。普通の動きではありません。みるみる株価が上昇して、あっという間にストップ高近くまでに。
「このままストップ高で価格が張り付いて、明日に持ち越したら明日もストップ高になるかもしれない」
「せっかく注目していた株なのに手に入らなくなってしまう」
こうした焦りから、ストップ高近辺で買いを発注。
ところが、買い注文が成立した直後に株価は大きく下げ、終値は大幅安に。
そして翌日もその反動で下落が継続して、結局大損することに。
【ポイント】
人は誰しも、「損をしたくない」という気持ちで投資をしています。
しかし、この感情が強くなりすぎると冷静な判断が鈍り、不幸にも損に損を重ねる結果となります。
ではどうしたら良いのでしょうか。
それは、株価の動きを見ないことです。
取引開始前の午前9時までに注文を出し終え、取引時間中は株価は一切見ないようにします。
その結果、相場に振り回されず冷静な判断で意思決定が可能となり、損失を積み重ねる負のスパラルに陥りにくくなります。
【その2】少ない銘柄に特化せず、多くの銘柄を分散投資する
誰しもが、儲けるための最短ルートで突き進もうとします。
しかし、それはハイリターンでもある半面、ハイリスクでもあります。
例えばB銘柄が他のどの銘柄よりも値動きが大きく、短期間で大儲けできそうだと判断したとします。
そうすると、B銘柄以外のいくつかの銘柄と組み合わせて分散投資するよりも、B銘柄に1点集中で投資した方が効率が良いと考えます。
しかし、多くの場合、株価は予定外の動きをするものです。
1銘柄(もしくは2−3銘柄)に集中投資をし、仮にその銘柄特有の要因(決算、不祥事、その他要因など)で株価が大きく下げた場合、本来なら売るべきでないタイミングで売却してしまうことも出てきます。
少ない銘柄に特化した投資は、より感情に支配されやすくなり、誤った判断で損失を拡大させてしまうことが多々あります。
【ポイント】
投資銘柄数は、資金力にもよりますが、少なくとも5銘柄以上に分散投資します。
できれば10銘柄以上が好ましい。
その時に、【時価総額の分散】【業種の分散】【タイミングの分散】に心がけるべきです。
【時価総額の分散】は、例えば時価総額1兆円規模の会社と100億円規模の会社にそれぞれ投資することです。
1兆円規模の会社は成熟しており安定していることが多く、一方で100億円規模の会社は成長企業で、配当は少ないものの売上が毎年のように大きく伸びている会社です。
グロース株(成長株)とバリュー株(安定割安株)を分散して投資することでリスクを抑えることができます。
【業種の分散】は、例えば食品株とIT株を分散投資することです。相関係数が小さい(0< x< 1の幅で、0に近い)ものほど、連動性がなく分散効果が高いと言われています。
例えば金融動乱で金融やIT株が大きく下げる局面などでは、食品や薬品、公共関連(電力、ガスなど)のディフェンシブ銘柄が買われたりします。
これは相関係数が小さいからそのような動きになります。
【タイミングの分散】は、買うタイミングをずらすということです。これは異なる銘柄を買うことはもちろんのこと、同じ銘柄を複数回に分けて買うことも当てはまります。
マーケットは上昇局面もあれば下降局面もあれば、膠着局面もあります。
時期を分散させることで、どんな局面でも柔軟にマーケットに参入が可能となり、リスクコントロールがしやすくなります。
【その3】余裕資金の一部を現金で置いておく
短期間で大きく儲けようと思うと、軍資金のほとんど全額を株に投資しようと考えます。
しかし、その考えはきっぱり捨ててください。
仮に200万円を投資に考えているなら、株式投資はまず100〜120万円程度にすべきです。
つまり軍資金の50〜60%程度を株に当て、残りは現金で置いておきます。この時の現金は、証券口座のMRFに置いておくと良いでしょう。
なぜ、現金で置いておかなくてはならないのでしょうか。
それは、株式市場はリスクもたくさんあり、チャンスもたくさんあるからです。
リスクに備える意味では、保有していた株が急落した時(例えば1000円の株価が500円まで下がった等)に、現金があればナンピン買いもでき、取得コストを下げることが可能となります。
チャンスに備える意味では、今後上昇が期待できそうな銘柄が突然現れてくることがあります。
これまで市場参加者からほとんど注目されていなかった銘柄が、何かのきっかけで突如注目されることもあります。
そうした時に、全額が株式投資に回っていたら有望株への投資もできないし、どうしても投資しようと思うなら、現在の保有株を売却するほかありません。
【ポイント】
軍資金の50〜60%はMRFに現金で残しておき、リスクの時にもチャンスの時にも使えるようにしておきましょう。
まとめ
「株式投資で失敗しない3つの方法」と題して記事を書きましたが、いずれも共通していることがあります。
それは、リスク管理の重要性です。
株式投資は価格が変動するため、利益が出ることもあれば損失が出ることもあります。
確率で言えば株価が上がるか下がるかは半々です。
しかし、「損失を出したくない」「利益を出したい」という感情をうまくコントロールできなくなると、損失する拡大する確率がグッと高くなると思います。
これは私が証券マン時代がそうでしたし、自分自身で株式投資をして身をもって体験しました。
株式投資のリスク管理の要は、「損失を出したくない」「利益を出したい」という感情をグッと抑えることです。
そのために、「取引時間中に売買しない」、「多数銘柄の分散投資」、「現金のストック」のような方法で感情を抑える環境を自ら作ることが大事です。
運営ブログ:Classical Taste 投資・マネーなどを簡単解説しています。