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決算赤字も・・・
スリー・ディー・マトリックスの2022年4月期 第2四半期の決算説明会の内容を解説していきます。
決算では、製品売上が+168(百万円)の増収となっているものの、コストである売上原価が+77(百万円)、販管費が+296(百万円)と増加し、純利益は前年同期比で赤字が膨らむ結果となった。
数字だけ見ると業績悪化のように見えるが、実態はどうだったのか?
コストの増加は、今期から日本と米国で製品の販売を開始したことにより人員、経費が増加したことが要因とのこと。
では、今後は収益の見通しは改善するのか。
下図をご覧いただきたい。
2021年4月期(前期)は、10億円ほどの売上を計上し、豪州での販売は黒字化できる体制。
2022年4月期(今期)は、売上を2倍にして営業赤字を減らす。特に欧州での単月黒字化がポイント。
そして2023年4月期(来期)は営業利益で黒字化を目指す。欧州での収益に加え、日本と米国の売上が加わることでスケールメリットが出て、原価率の低減(=利益率の向上)が収益に貢献するとの予想。
こうして見ると、同社は「売上増・赤字」から「売上増・黒字」へと収益体質が変わる、ある意味、過渡期であると捉えることができる。
上場して10年経つが、ようやくスタートアップ期から成長期へ移行する段階にあると言える。
吸収性局所止血材「ピュアスタット」が国内で販売開始
ポイント
- 11月よりピュアスタットが国内で販売開始された
- 保険適用が認められた→病院でピュアスタットを使用した時に全額償還されるため、お金の持ち出しがない。
- 日本消化器内視鏡学会より適正使用指針が公開→学会のお墨付きを得た(*学会公認の見方も)
このことから、国内では今後売上が大きく伸びる余地がある。現在TOP 400の病院の囲い込みに向けての営業活動も順調とのこと。
まとめ
同社の黒字化に向けての取り組みが着実に実を結びつつある。
研究→承認→販売→収益黒字
欧州・豪州だけでなく日本・米国も加えグローバルな地域でピュアスタットを軸に事業が展開される。
上場10年を迎え、来年は飛躍の年となるか。
決算内容については次回で引き続き詳しくまとめます。
同社の事業概要については、下の記事にまとめています。ご参考に。
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