アンモニア市場拡大へ!成長が期待できる企業とは

2021年3月7日
株式投資

火力発電

2021年3月9日更新

 

現在、官民一体となって取り組まれている「脱炭素」で、主に火力発電用燃料としての需要が想定されているアンモニア。化学肥料などの基礎原料としても使われ、国内の利用料は年間約100万トンにものぼります。

燃やしても二酸化炭素(CO2)を出さず、石炭や液化天然ガス(LNG)に混ぜた分だけCO2を減らせることができることから、CO2フリーのエネルギーキャリアとして、今後アンモニア市場が大きく成長することが見込まれています。試算では、2018年度に318億円の市場だったのが2030年に1000億円、2050年に1兆円の市場規模になると予想されています。

遠くない将来、アンモニアが化石燃料を代替する時代になると期待されています。

 

アンモニアとは

アンモニアは、   で表されます。

特徴として

①特有の強い刺激臭を持つ
②水に溶けやすい
③生体においては有毒

特に「②水に溶けやすい」ことに注目です。
沸点が-33℃と高いため寒冷地では冬季に自然に液化することもあり、液体アンモニアの性質は水と似ています。用途としては、主に農業肥料です。

一方で、刺激臭は課題の一つとなっています。
現在、小型のアンモニア燃料電池の開発が進んでいますが、この刺激臭が万が一漏洩するリスクを考えると、一般家庭や住宅がある地域での活用は難しいと言わざるを得ない。そのため、アンモニアはあくまでもB to B(企業対企業)で脱炭素用途に使われることに限定されるでしょう。

もう一つの課題は、アンモニアにはNを含むため、燃焼時に窒素酸化物(NOx)が増えてしまうことです。この点については、脱硝装置を活用することやアンモニアの投入する位置を工夫することから改善が図られています。これまでの実証試験では、アンモニアを20%混焼しても、排気中のNOx値を石炭だけを燃やした専焼の場合と同じ程度に保てることが示されています。

 

分子構造は上図のような感じで、アンモニア分子は窒素を中心とする4面体構造を取っており、
各頂点には3つの水素原子と一対の孤立電子対を持っています。

 

アンモニアのエネルギー利用について

アンモニアは、水素と空気中から分離した窒素を原料として作られます。

水素と違って若干の加圧あるいは冷却で簡単に液化でき、設備の新設増強が必要であるものの、新たなサプライチェーンを構築する必要がない利点があります。

特に大規模発電への利用の場合は、アンモニアガスタービンや既存火力発電所での混焼技術が確立すれば、既存の供給システムの延長線上で対応可能です。そのため、比較的早い段階で導入が図られるでしょう。

 

アンモニアによるCO2抑制効果はどれほど?

今後、アンモニアは石炭火力発電所のCO2排出量を下げることを主な目的として使われることになるでしょう。その主な方法として、石炭火力発電のボイラーにアンモニアを混ぜて燃焼させる「アンモニア混焼」です。

火力発電のCO2排出量は、ものすごく多いんです。
なんと日本国内のCO2総排出量の約4割も占めているんですね。
そのため、CO2排出量の少ない「低炭素社会」を実現するためにはその対策が欠かせません。

現在、日本でアンモニア混焼が想定されている石炭火力は21基(1680万キロワット)にのぼり、これらが仮にアンモニアを20%混焼すると、年間約2000万トンのCO2削減(発電分野のCO2排出量の約4%)ができます。

アンモニア発電で注目企業にIHIがあります。
IHヒーターみたいでよくわからないですよね。
昔の石川島播磨重工業で2007年に社名[Ishikawajima-harima Heavy Industries]の頭文字をとってIHIとなりました。

IHIは、ガスタービンと石炭火力用バーナーにおいてアンモニア混焼技術の高度化に関する研究開発を行っています。先ほど20%の混焼を例にあげましたが、これが限界値ではありません。混焼率が上昇すれば、それだけCO2排出の抑制ができることに直結するためこれからの開発が非常に重要です。同社は、ガスタービンでは熱量比率50%以上のアンモニア混焼を目指しています。

 

アンモニア発電での注目企業

IHI(7013)
日本エネルギー経済研究所とサウジアラビアン・オイル・カンパニー(サウジアラムコ)が進める「ブルーアンモニア」のサプライチェーン実証試験に協力したことを発表しました。「ブルーアンモニア」は、製造時に排出されるCO2についても回収・利用されるアンモニアで、より「カーボンフリー」な燃料として注目されています。

10/23
「世界初,カーボンニュートラルな「ブルーアンモニア」を利用する混焼試験を実施 ~CO₂フリーアンモニアのバリューチェーン構築に向けて,燃料製造側と利用側をつなぐ~」

アンモニア混焼ガスタービン試験設備(IHI 横浜事業所内)

宇部興産(4208)
アンモニア事業を強化しているでも注目のアンモニア関連銘柄です。同社は2020年4月23日、100%子会社となっていた宇部アンモニア工業を吸収合併することを発表しました。宇部アンモニア工業は、50年以上に渡って液体アンモニアの製造を行っている企業であり、日本を代表するアンモニアメーカーとして知られています。

同社 100%子会社である宇部アンモニア工業有限会社の 吸収合併(簡易合併・略式合併)に関するお知らせ

 

澤藤電機 (6901)
澤藤電機は、木村化工機と2019年11月に、岐阜大学と低濃度アンモニア水から高純度水素を製造し、燃料電池で発電することに成功したと発表しています。これにより、消費電力および二酸化炭素排出量が約83%減、NOxゼロのアンモニア処理システムの成果が得られ、消費電力・二酸化炭素排出量ゼロ、NOxゼロのアンモニア処理システムの開発が可能となりました。



 

中外炉工業(1964)
石燃料を使わずアンモニアのみを燃料に安定燃焼させる技術を開発しました。二酸化炭素の排出を抑えるアンモニア燃料の熱処理炉を開発し、2025年の実用化を目指す。工業用アンモニアバーナーも大阪大学と共同開発中。トヨタと共同で、工業利用を目的とした世界初の水素バーナーを開発し、トヨタ本社工場の鍛造ラインに導入している。

アンモニアのみを安定燃焼 中外炉工業、化石燃料不要に(2020年9月23日付 日経産業新聞)

 

その他の関連企業
東京電力(9501)、中部電力(9502)、三菱重工業(7011)、川崎重工業(7012)、昭和電工(4004)、住友化学(4005)、木村加工機(6378)、日揮ホールディングス(1963)、伊藤忠商事(8001)、東洋エンジニアリング(6330)

 

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